てれまくり最終回開催に向けて

フリーヒールスキーの仲間たちに支えられ、9年間手弁当で続けてきましたてれまくりプロジェクトは、第10回、岩岳開催をもちまして最終回とさせていただきます。

毎年3月に皆さんの笑顔と元気に滑る姿を見ることで、気持ちを奮い立たせ、とうとう第10回開催に漕ぎつけることができました。ここまで続けられたのは、プロジェクトチームの熱意にこたえてくれた毎年参加の皆さまはもちろん、メーカー・スクール・ショップの皆さん、そして何より地元実行部隊の膨大なエネルギーをお借りして出来たことです。

テレマーク・フリーヒールスキーの普及活動は、これからもまだまだ必要だという気持ちは変わりません。しかし、10年間で私たちの持っているもの、考えられるアイデアをすべて出しつくしました。これ以上同じプロジェクトチームで回を重ねる先に見えるものは、惰性とマンネリでしょう。

テレマーク・フリーヒールスキーの本当の楽しさはなんだろうか?それを伝える新しい技術・方法・エネルギー・そして情熱を、第10回を区切りとし、フリーヒールの最前線に立ち続ける次の世代へ投げかけたいと思います。

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てれまくりの10年で得られたものは言い尽くせないほどあります。その中で最も大きいものは、たくさんの人と人とのつながりです。フリーヒールという遊びを核にして、参加者だけではなく地元や関係者一人一人が様々な新しい出会いと交流を深めることができたことは、私たち実行委員にとってもかけがえのない宝となりました。
プロジェクトチームとして次にうれしいことは、9回を終えた現在でも参加者数が減らないこと、さらに毎回はじめての参加者が30%~40%もいるというデータです。また、これからやってみたいと思っている体験講習への参加者が毎回100名以上もいるという現在進行形のデータは、テレマークやフリーヒールスキーの今後にとって大きな希望です。
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テレマークをはじめ、フリーヒールスキーというマイナー分野の普及に、「てれまくり」がささやかでも貢献してきたかどうか、そのご判断は参加の皆さま、そして、てれまくりをバックで支えていただいた業界関係の皆さまにお任せします。

今後の展開は全くの白紙です。フリーヒールの世界に若い人たちの新しい風が吹くことを期待し、フリーヒールスキーイングのあかりが灯され続けることを祈りつつ・・・最後のてれまくりに臨みたいと思います。

皆さん全員の参加で最終回を盛大にもり上げてください。白馬岩岳でお会いしましょう!
《てれまくり2017プロジェクトチーム一同》

 

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てれまくりとは?

てれまくりは、テレマークスキーとATスキー(=アルペンツーリングスキー)を中心としたフリーヒールスキーフェスティバルです。

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更新情報

かかとの自由宣言

宣言
ちょっと無駄なことを一生懸命やるのが楽しい人たちに向けて
てれまくりからのメッセージ

19世紀後半、ノルウェーからオーストリアに伝わった踵の自由なスキーが、その後の歴史の中で踵を固定したアルプス仕様に改良され、やがてそれが滑るスキーの代名詞となりました。理論を優先すれば、踵を固定したアルペンスタイルのほうがより安定しており、スピードや急斜面滑降において有利なのは間違いあ りません。

ではなぜフリーヒールが現代において、滑りの分野まで再び復活してきたのでしょうか?それは、スキーがもたらす幅の広い楽しみを滑りとスピード追求という一点に狭めてきた=単純化・切り捨て文化に対する疑問が、ある時代の世界観の変化に共鳴して、芽をふきだしたものです。もちろんスキーの楽しみから滑り とスピードを外すことはできません。しかし踵を固定して自由な動きを奪われることよりも、不安定だが足の自由から生まれる動きの可能性を楽しむ方法を、あえて選択した人たちがいたということだと思います。

身体を自由に動かすことはおいしい食事を取ることと同じで、人間本来の文化的欲求です。生きるためのカロリー摂取と栄養素の補給を、高カロリー食品と総合ビタミン剤で済ませれば、食事を摂る「ムダな時間」は減らすことが出来ます。でも私 たちは多種多様な食材を時間をかけて料理し、味わいながら食べることを心から楽しいと思います。

スキーの楽しみ方もこれとまったく同じではないでしょうか。理科的には無駄な時間こそが人間にとって最も楽しい文科的時間なのだと思います。心身共に健康に保つには、理科的には無駄と思われる ものを楽しむ文科的心も、バランスよく持つことから生まれるのだと思います。フリーヒールスキーはそんな「ムダな要素」をまるごと含んだスロースタイルだと言えるのではないでしょうか。

競技を離れたスポーツは、仕事のように結果を出すために作業効率を第一に考えて行う行為ではありません。 スポーツを行うことそのものが目的です。便利、楽チン、早い、速い、日常生活や仕事で常にわれわれの頭を支配しているこれらの行動基準をスポーツにまで結 び付けようとするあまり、私たちは用具機能の一面的な進化を疑うことなく受け入れてきました。そうした用具進化にそった人間の能力開発は進みましたが、ある時、スポーツで最も楽しい自由に身体を動かせる喜びを忘れていることに気がついたわけです。

1970年にコロラドで始まった新しいテレ マークスキームーヴメントは、歩く機能を損なわないノルディックスキーでも存分に滑りを楽しむことが出来るのだということを、世界のスキーヤーに教えてく れた時代を変える出来事でした。そのきっかけとなったのはゲレンデを背にそのもっと奥に広がる自然そのものの山々をまるごと味わいたいという人々の心からです。

「ムダな」遊び心と自由で広い視野というフリーヒールスキーの原点を心に持ち続けながら、私たちは未来に向けてのフリーヒールスキーを普及させていきたい、そのように思います。